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単語帳と狐のしっぽ
鯉実ちと紗
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Voices
特別な事が起こる訳じゃないけど、その日常に彩りが溢れていて、色々な事に気づかされて、どんどん読み進めてしまいました。
深い水の底を覗くような、そんな印象。
――30代 女性
―― 20代女性
すごく尖ってるけど、人に合わせちゃう部分もあるみゆきと、一見人当たりいいのに、まったく周囲に流されない五条さんとのコントラストが興味深かった。コントラストだけど、似た部分もあって分かり合える。そういう関係ってあるだろうなと思った。
特殊で、かつ普遍的。どこにでもありそうな青春のひとときを描きながら、個々の体験にしかないやわらかな傷跡をなでるような物語。読後、私たち自身が彼女たちであったことを必ず思い出させてくれる小説です。
―― 20代女性
From
Author
「友人」を求めるあなたへ。
あなたにとって「友人」とはどのような人でしょうか。
毎日お昼を一緒に食べる仲間、困ったときに相談に乗ってくれる相手、さびしいときに電話を掛けたくなるあの人――誰かのことが目に浮かんだ人もいるかもしれません。
この物語は、十八歳という永遠の時間を共に過ごした、ある二人の少女たちのお話です。彼女たちとともに、どうか「心のオアシス」なる友人について、思いをはせてみてください。
鯉実 ちと紗(こいみ・ちとさ)
広島県生まれ。一橋大学社会学部卒。
フリーランスライターとして働く傍ら、文芸作品の執筆活動を行う。
好きな音楽:やくしまるえつこ
相対性理論
Sigur Rós
好きな映画:「リリイ・シュシュのすべて」
Story
好きな男子と付き合うことの何倍も、
好きな女の子と仲良くなるのは難しい。
高校3年生を目前に控えた塚田みゆきは、心にもそうは思っていない「友人」たちと昼休みをともにしながら、高校生活にどこか窮屈さを感じている。唯一の心のよりどころであるエレキベースを担ぎ、いつも物足りない思いで通学していた。
そんなある日、みゆきはひょんなことから、同じクラスの優等生・五条花奈子と帰りの電車を共にすることになる。思わず話に花が咲いた二人。一見似ても似つかぬ二人の、高校生活最後の一年が始まる。